広域通信と3次元地図で、ドローンは自律飛行の段階へ

「ドローン」は、話題になりはじめた当初の“美しい空撮映像を撮る機械”ではなく、Amazonなどが取り組む“無人配達”に代表される、ビジネス実用化に向けた研究が本格化してきています。

“空の3次元地図”を活用して自律飛行

KDDIが「スマートドローン構想」を発表

ドローンの事業化研究のために、KDDI(移動体通信)、プロドローン(ドローン技術)、ゼンリン(精細な地図、しかも3D)の三者がタッグを組むことになりました。主に人が有視界で操縦しているドローンを、自律的に(=自動運転で)運用することが彼らの目標であり、これをスマートドローンと呼んでいます。

スマートドローンに必要な要素としては、以下が重要とのこと。

機体

まずは機体の高性能化。より航続距離が長く、より速度が出て、より高度を上げられて、より複雑な操作アームを持たせて、より安価で…などなど、機械としての性能の追求が進むでしょう。

また、3次元でのセンシング技術を用いて、とくに鳥の接近や強風などの突発事態に即応できなければ、自律的な運用は危険です。

なお、聞こえてきたところによれば、やはりバッテリーにまだまだ課題があるようです。最近も、携帯端末が発火するようなニュースをよく聞きますが、出力もさることながら、安定性こそ重要ですね。

3次元地図

目的地の識別はもとより、高さ情報を持った地図情報による経路の自動ナビのためには必須です。都会の空中で事故が発生するとかなり危険なので、高い精度と情報の鮮度が重要でしょう。

この3次元地図の実地調査も、ドローンの出番です。

運航管理

現在は、ドローンといっても1台がフワーッと飛んでいる姿しか思い浮かびませんが、今後、複数のドローンが同時に飛ぶようになることが目指されているわけですから、当然、交通整理という問題が発生します。

航空機は、空の上にバーチャルな通行路を設定していて、地上とも交信しながら整然と飛んでいますが、このような運用管理を、標準規格化して建てつけていくことが必要になってきます。

このあたりは行政と業界団体とで、今後詰めていく大きなテーマになってくるかと思います。

クラウド(サービスプラットフォーム)

まずは、ドローン運航上の地図情報、運航管理の基盤として。と同時に、ドローンがセンシング技術で伝えてきた情報の蓄積とビジネス活用のためのプラットフォームとして整備していくことが、これから付加価値の源泉になってきます。

このような、技術の実用化に向けた総合的な枠組み、特にプラットフォームの開発は、先行して構築した者が有利になりますので、動向に注目したいと思います。