Fintechは次の段階へ – メガバンクが更新系APIを開放

東京三菱UFJ銀行

三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)は、2017年3月6日、「MUFG{APIs}」と呼称するAPI(MUFGのシステムと外部システムとをつなぐ窓口的な機能)を発表しました。すでに、MUFGグループの証券会社や投信会社などでは提供している機能もありましたが、本丸ともいえる三菱東京UFJ銀行においても、口座残高や入出金履歴の照会から入金振込までもが、外部からのシステム接続に対応することになります。

今回のMUFG{APIs}では、この「振込」ができるAPIが開放されたことがポイント。
銀行外のシステムから銀行の口座情報の更新(書換え)を直接的に実行できることから「更新系API」と呼ばれます。このAPIを利用することで、取引先や従業員への毎月の大量な振込処理を会計システムの自動化機能に任せることができるようになるため、経理業務がより省力化・迅速化していくでしょう。

クラウド型の会計システムを提供している会社は、さっそくMUFG{APIs}を利用したサービスを計画中。
オービックやマネーフォワードの会計システムでは、MUFG{APIs}を通じて入出金情報をセキュアかつ正確に入手することで、仕訳の自動生成を実現します。そしてfreeeでは、更新系APIを利用することで、会計システムの買掛機能で請求に対する銀行振込・消込まで一貫して行えるようにするとのことです。

参考記事|三菱UFJフィナンシャル・グループ、“振込”も可能な銀行APIの開放を発表

みずほ銀行・三井住友銀行

三大メガバンクのみずほ銀行と三井住友銀行でも、更新系APIの開放が始まっています。
マネーフォワードは、2017年3月31日、自社が提供するクラウド経費精算サービスで、みずほ銀行、三井住友銀行、住信SBIネット銀行と連携して更新系APIを利用したサービスを始めることを発表しました。

これまで会計システムでできるのは振込用のデータを生成・出力までで、振込処理は、各銀行に繋がったファームバンキング端末にデータを取り込んで実行するのが一般的でしたが、この処理が自動化されます。
マネーフォワードでは、従業員の経費精算処理からサービスを開始し、いずれは、買掛金の振込機能も実現していく予定とのことです。

参考記事|ついにメガバンクが「更新系API」を提供開始、マネーフォワードが経費精算振込で連携一番乗り

更新系API創出効果をよりイメージしやすいのは、やはりB2Bの定常的な支払業務なので、会計システムが続々と実装を進めていくものと思います。一方で、決済手段の多様化させる側面も持っていることから、資金決済を伴う個人向けサービス(たとえばECサイト)の中でも新しい使われ方をしていくのではないかと期待しています。