【2017年最新版】インターネット広告費と市場シェア

電通が毎年発表している「日本の広告費」の2017年版が、2018年2月に発表されました。

インターネット広告費は、4年連続の2ケタ成長となりました。媒体費と広告製作費を併せたインターネット広告費は、1兆5,094億円(前年比115.2%)となり、テレビメディア広告費の1兆9,478億円と比べても大差ない印象を受けるほどにまで成長しました。

2017年日本の広告費|電通
2017年日本の広告費解説|電通報

詳しい市場分析は上記記事をご覧いただくとして、この記事では、前年に引き続き広告代理店の決算資料をもとに、インターネット広告における各社シェアと取り組み状況を整理してみたいと思います。

インターネット広告関連事業の売上推移と市場シェア

以下、各社の事業区分や業務内容の差異を無視して、インターネット広告の代理店業務や広告製作がメインと思われる事業の数値を集計しています。

また、母数は媒体費と広告製作費を併せたインターネット広告費(1兆5,094億円)としています。

2017年の売上と前年比成長率

2016~2017年の、4半期毎の売上推移(上段)、市場シェア(下段)

市場シェア1位のサイバーエージェントは、売上が右肩上がりに成長しており好調ぶりが目立ちます。またシェア2位のDAC(D.A.コンソーシアムホールディングス株式会社。以下、DAC)も市場シェアを拡大しており、前年度からの成長率は119%と好調と言えるでしょう。

一方、市場よりも低い成長率となってしまった企業(電通、セプテーニ、GMO)もあり、明暗が分かれています。

シェア拡大の要因

サイバーエージェント

市場の成長率を上回る、前年比118%で成長しています。インターネット広告市場の中でも成長市場である「動画広告」でも市場シェアを拡大させており(2016年18.8% → 2017年23.5%)、相変わらずの強さを感じます。

積極投資を行うメディア事業(AbemaTV)に注目が集まりがちですが、インターネット広告事業においても、AIを活用した広告クリエイティブの自動生成などの研究投資を行っています。まだ成果にはつながらないレベルのようですが、サイバーエージェントの運用力をAIに転化することが出来れば、インターネット広告事業は更に強力な稼ぎ頭になるのではないでしょうか。

2018年9月期第1四半期 決算説明会資料|サイバーエージェント
サイバーエージェント、理研と産学連携 広告クリエイティブの自動生成に関する研究強化|MarkeZine

DAC

サイバーエージェントと同様、2017年は高い成長率(119%)を記録しました。また、こちらもサイバーエージェントと同様、動画広告の売上を伸ばしており、2017年10~12月の売上はサイバーエージェントに肉薄する77.5億円となっています。

動画広告の売上推移

メディアレップであるDACは、サイバーエージェントの動画アドネットワークにDMPデータを提供するなど、他の代理店との連携や取引もあります。動画市場に対応したサービスやソリューションを他社と積極的に連携することで、サイバーエージェントを上回る成長を遂げる可能性もあるのでは、と感じます。

2018年3月期 第3四半期決算説明会資料|D.A.Consortium Holdings
DACのDMP「AudienceOne®」がサイバーエージェントの「LODEO」と連携|PR TIMES

市場シェアの上位2社とも、成長著しい動画広告市場で売上を拡大させています。時流に合わせた商品・ソリューションを素早く拡充できていることの証左であり、マーケットリーダーとしての定石を着実にこなしている印象です。今後も、優位な状況は続くでしょう。